自主管理における月極駐車場の滞納者への督促
オーナー様によっては、月極め駐車場の管理を自ら行っている方もいらっしゃると思います。金沢市内でも月極め駐車場の契約者募集の看板や掲示物に（おそらくオーナー様と思われる）個人の連絡先が表示されているのを見かける事がございます。
先日、金沢市内で月極め駐車場を自主管理されているオーナー様よりご相談がございました。
相談内容は駐車場の契約者で駐車料を2ヶ月滞納している人がいて困っているという内容でした。
さらに詳しくお話しを伺うと、契約書に記載してもらった住所に（近所なのでポストに）督促状を直接投函しても（郵便物が溜まっていて）見ていないようであり、車は契約区画に駐車したままで、携帯に電話しても出ないとの事でした。
オーナー様によると、契約者は近所の方なので、免許証のコピーや勤務先の確認、緊急時の連絡先（電話先の相手との続柄など）の確認を特にしなかったとの事でした。
『月極め駐車場の契約時に契約者から提出若しくは確認したい内容』
・免許証のコピー
・契約車両の車検証の写し
・勤務先の名称、住所、電話番号
・緊急時（契約者と連絡が長期につかない場合等）の連絡先（氏名、続柄、電話番号）
オーナー様によっては、ここまでしなくてはいけないのか？と思われるかもしれませんが、
電気やガス、水道などの公共料金は滞納すると供給が止まる為、滞納する人はあまりいないと思います。携帯電話の料金も同様です。
大切なのは、契約者（駐車場を借りる人）に毎月の駐車料金は公共料金や携帯電話の料金のように滞納してはいけないものだという意識を持っていただく事です。
金額の大小にかかわらず、滞納している賃料等を回収する事は容易ではございません。
また、滞納する側に問題があるとはいえ、感情に任せて過激な対応をするとかえって問題が深刻化したりする恐れがございます。
滞納者との問題については、オーナー様で解決の着地点を決める事も重要です。
解決の着地点の例
・滞納賃料等を回収し、引き続き借りていただく
・滞納賃料等を回収し、解約・退去していただく
・滞納賃料等の回収より解約・退去を最優先とする
さて、今回のようなケースでは、夜逃げとも考えられる契約者との連絡手段は無いに等しい為、
解決は困難かと思われましたが、オーナー様からお伺いした契約者の氏名が非常に珍しいものだった為、
ダメ元でインターネット上で検索したところ、契約者本人と思われるＳＮＳのアカウントを発見し、
そこから現在の勤務先が特定できた為、勤務先のご協力のもと、無事に解決する事が出来ました。
