深刻化する日本の人口減少と少子高齢化
総務省が昨日発表した住民基本台帳に基づく2018年1月1日時点の人口動態調査によれば、日本の総人口は1億2520万9603人で、9年連続で減少となり、前年度から37万4,055人の減少となり、減少幅は1968年の調査開始以来、最大となった。
また、15~64歳の生産年齢人口は初めて全体の6割(59.77%)を切り、14歳以下の年少人口も1,573万5,692人に減り(全体の12.57%)、65歳以上の老年人口は3,462万9,983人に増加し(全体の27.66%)、外国人人口は過去最大の249万7,656人で前年度比で7.5%の増加となった。(日本経済新聞より)
尚、出生数は94万8,396人で、1979年度の調査開始以来、最少で死亡者数は134万774人で過去最多となり、出生数より死亡者数が多い自然減は11年連続で、その幅である39万2,378人は過去最大となった。
【人口減よりも中身(高齢化)が問題】
日本の人口のピークは2008年の1億2808万人(現在から見ると、この10年で約300万人の減少)であり、予測では、2053年には9,924万人(参考資料)にまで減少するとされていますが、この人口は1965年の約9,828万人(Wikipediaより)に近い規模ではありますが、問題はその中身、つまり人口を形成する年齢構成となります。1965年の65歳以上の老年人口の割合が6.3%であるのに対し、2053年の予測では36.3%と6倍近く増える見込みとなっています。人口が減る事よりも、老年人口の割合が増える事の方が、大きな問題と考えられています。
【少子高齢化の問題点】
・少子高齢化で市場拡大が見込めない→国内企業の多くが、海外市場に目を向ける→国内でモノやサービスが売れなくなる→ますますグローバル化が加速
・労働力が不足し、生産力が下がる・・・etc.
【必要なのは子育てしやすい環境づくり等】
少子高齢化に対する方策として、企業の長時間労働の慣行を改めたり、子育て中や介護中の人でも仕事を辞めずに働き続けられる柔軟な働き方を可能にする、等が挙げられます。
また、保育園などの子育てをサポートする仕組みを整えたり、教育費の負担などを下げる事なども考えられます。
結婚をする、しない、子供を産む、産まないは個人の選択でもあるので、産まない選択をした人の気持ちを変えるのを強制するような施策ではなく、本当は産みたいのに、環境や経済的な理由から産めないという人が、安心して子供を産み、育てられる環境を作る必要があると思います。