ケーススタディ
前テナントが残置した造作物によって不人気物件に
オーナー様は自ら経営する会社で倉庫として使用していた建物を所有していましたが、新たに新築した倉庫が本格的に稼働するのに伴い、取引先の会社へこれまで使用していた倉庫を貸していました。
取引先へ倉庫を賃貸してから5年程経った頃、取引先の会社から業容拡大の為、退去する申し出があり、さらに倉庫内に設置した造作物はまだ新しく、撤去するのは勿体ないので、次のテナントの為に残して置いたほうが良いと言われ、オーナー様も倉庫内に造作物を残置する事を承諾しました。
その後、付き合いのある不動産会社へ倉庫の客付を依頼しましたが、なかなかテナントが決まらない為、妻や娘に相談したところ、そういう(倉庫の不動産仲介)のを専門にしている会社への相談を薦められ、インターネットやSNSで様々な検索を行った結果、弊社に辿り着いたそうです。
解決のPOINT
需要等のマーケティングを行い、効果的なフィードバックを行いました。
需要にマッチした物件に生まれ変わり、新規のご契約者様との成約に至りました
早速、倉庫の現況を確認させていただきましたが、前テナントが残していった造作物は倉庫内に作業ブースとして小部屋をいくつも造作している状態であり、弊社で物件所在地の倉庫需要や需要がありそうな業種等をマーケティングしたところ、倉庫内でフォークリフトを使用するような業種に最も需要がある事がわかりましたので、オーナー様に前テナントの残置物の撤去を行う事を前提に弊社で倉庫の仲介を提案させていただきました。
弊社で募集を開始して間もなく反響があり、何社か倉庫をご案内させていただいたところ、どの会社も小部屋をオーナー様で撤去していただければ是非ともお借りしたいとの回答がございました。
結果として、前テナントが残置した造作物によって倉庫としての使い勝手が悪くなってしまい、そのエリアで倉庫としての需要が高いにも拘わらず、新規のご契約者様との契約の機会を失っていたのです。
その事を理解していただいたオーナー様は自らの費用にて前テナントの残置物を撤去し、新規のご契約を無事に結ぶ事が出来ました。
原状回復の際に前テナントの造作物や残置物を撤去する事は非常に勿体ないと感じる事もあると思いますが、次のご契約者様にとってそれらのものが必ずしも有用でない場合もございます。
ともすれば、それらによって契約やご縁が遠のいてしまうケースもございますので、前テナントの造作物等の残置を認める場合はよくよく検証しなければならないと言えます。